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2018年 やまなしの野鳥

目次
1.データの状況
 ⑴データ数の推移
 ⑵標準データ
 ⑶メッシュ別・環境別データ数
 ⑷月別データ数
2.観察種
 ⑴2018年に観察された種
 ⑵月別種数
 ⑶いくつかの種の詳細
3.観察羽数
 ⑴年間羽数
 ⑵月別羽数
 ⑶種別観察羽数・件数
4.レッドデータブック掲載種
5.特記情報
 ⑴オオハクチョウの確認
 ⑵キレンジャクの確認
 ⑶コウライウグイスの確認
 ⑷チゴハヤブサの確認
 ⑸オオミズナギドリの飛来
 ⑹
ミヤマガラスの確認
 ⑺コクマルガラスの滞在
 ⑻ハヤブサの繁殖
 ⑼ジョウビタキノの繁殖
 ⑽カイツブリ繁殖、ヘルパーの関与
 ⑾ハマシギの越冬
 ⑿コハクチョウの越冬
 ⒀新平和通りからすのねぐら


表1 留鳥等
表2 夏鳥
表3 冬鳥
表4 旅鳥・迷鳥・種外
表5 観察羽数
表6 観察件数
表7 RDB掲載種
表8 冬鳥(2016~2017シーズン)




資料1 スズメ
資料2 ムクドリ
資料3 ヒヨドリ
資料4 ウグイス
資料5 モズ
資料6 キジバト
資料7 トビ
資料8 ハイタカ
資料9 オオタカ
資料10 ハシボソガラス
資料11 ハシブトガラス
資料12 ツバメ
資料13 イワツバメ
資料14 キビタキ
資料15 オオルリ
資料16 マガモ
資料17 ツグミ
資料18 ジョウビタキ







生息状況調査



































































生息状況調査













































































生息状況調査























































生息状況調査
















































































生息状況調査



 皆様からお寄せいただいた2018年の生息状況調査のデータを集計しましたので報告します。

1.データの状況1.データの状況
データ数の推移

図1 データ数の推移

標準データ

図2 2018年標準データ数と全データに占める割合

<標準データ> ある1回分の調査・観察がラインセンサスや定点観察に準じて行われ、その時確認した種名・羽数等が1回分の調査・観察の結果として記録されているデータ。
<他データ> 希少種など特定の種のみが記録されたデータ、羽数が多いなど特別な観察を選び記録したデータ、羽数の記録がないデータなど標準データ以外のもの。 
多くの場合は「標準データ」のみを対象にして集計・分析を行っています。

<注>データについて
  ある観察で8羽のスズメが畑で採餌しているのを確認した時「スズメ 〇年○月○日 ○市(町・村) 8羽 採餌 畑」のような記録になりますがこれを1データとしています。ふつう1確認=1データですが、一定時間の調査・観察中に例えばスズメが複数回確認された場合1データにまとめて記録される場合もありますので、複数確認=1データの場合もあります。

メッシュ別・環境別データ数

図3 メッシュ別データ数(全データ)

 山梨県を65のメッシュで区切っています。1メッシュは10km×10kmの大きさです。県境のメッシュは面積が小さかったり、山岳地で調査が困難なことから、現実的には図3の実線で囲まれた47メッシュを対象としています。

県中心部と周辺部のデータ数格差は依然として大きいです。



図4 環境別データ割合(標準データ)


 どのような環境での生息データなのかを示したのが図3です。1データに複数の環境を含む場合もありますので、項目すべての合計は100%を超えています。2018年も森林・河川等が多くを占めています。

図5 中心部5メッシュの全データに占める割合


 県中心部と周辺部のデータ数格差は依然として大きいです。図3で盆地中心部のD3,C4,D4,C5,D5の5メッシュのデータ数が全データ数に占める割合を図5で示しています。

 
これまでと同じで、2018年のデータの示す傾向も、県全体の平均的傾向というより地域的には盆地中心部の傾向、環境別では森林や特に河川等の傾向を強く反映しているといえます。



月別データ数  <ページトップにもどる>

図6 月別データ数(標準データ)


図7 月別調査件数(標準データ)

 
図7b 月別1調査あたりのデータ数(標準データ)

 

2.観察種  <ページトップにもどる>
2018年に観察された種(全データ)

全体

171

 

留鳥等

80

47

夏鳥

38

22

冬鳥

40

23

旅鳥

11

6

迷鳥

2

1



図8 種数の年次推移(全データ)


図9 生息習性別種数の年次推移(全データ)



 観察種の詳細について、表1(留鳥等)、表2(夏鳥)、表3(冬鳥)、表4(旅鳥・迷鳥・種外)に示します。冬鳥2018-2019シーズンについては(表8)に示します。


月別種数

図10 過去5年間の月別種数(全データ)

 毎年、夏鳥と冬鳥が重なる5月に観察種数が多い傾向にあります。

図11 生息習性別・月別種数(全データ)

留鳥:「漂鳥」、「留鳥・漂鳥」も含む
旅鳥:「冬鳥・旅鳥」も含む

⑶ いくつかの種の詳細
 次の種についての詳細なデータを掲載します。

スズメ ムクドリ ヒヨドリ ウグイス モズ キジバト
トビ ハイタカ オオタカ ハシボソガラス ハシブトガラス
ツバメ イワツバメ キビタキ オオルリ マガモ ツグミ ジョウビタキ
 




3.観察羽数 <ページトップにもどる>

全体

30,461

 

留鳥等

21,126

69.4

夏鳥

2,192

7.2

冬鳥

7,003

23.0

旅鳥

53

0.2


年間羽数

図12 年間羽数の推移(標準データ)


月別羽数
図13 1調査あたりの生息習性別・月別羽数
(標準データ)


図14 1調査あたりの生息習性別羽数割合(標準データ)




種別観察羽数・件数
  表5に種ごとの観察羽数を、表6に種ごとのデータ件数をそれぞれ示します。標準データのみの集計結果です。また、表中の「生息習性」欄の空欄は留鳥です。
 表5の羽数では例年同様スズメが最も多く、2番目がヒヨドリでした。
 表6の観察件数では、2018年もヒヨドリが最も多く、続いてスズメでした。


4.レッドデータブック掲載種 <ページトップにもどる>
 改訂版「2018 山梨県レッドデータブック」に記載されている鳥類種について、その状況を表7に示しました。


5.特記情報
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⑴ オオハクチョウの確認
2018/2/15
、中央市田富の釜無川上空を飛翔する6羽を確認。これまで記録に残っているのは1979/1/15(山中湖)1985/12/30(甲府市)2件です。33年ぶりの記録となりました。

⑵ キレンジャクの確認
2018/3/13
に南アルプス市でヒレンジャクに交じっている本種を確認しました。2週間ほど見られ、最高6羽の確認がありました。2004/2/13(山中湖村)以来14年ぶりの確認となりました。

⑶ コウライウグイスの確認
2018/5/30
、身延町の畑で囀っている1羽を確認しました。2006/9/3(忍野村)の確認以来12年ぶり、4件目の記録となります。

⑷ チゴハヤブサの確認
2018/9/19
、身延町の山林上空を旋回後滑空する1(雌と思われる)を確認しました。2010/6/27の確認以来18年ぶり、3回目の確認でした。

⑸ オオミズナギドリの飛来
2018/9/7
2018/10/2-3に合わせて5羽が発見されました。4羽は取得後に放鳥され、1羽は死亡しました。台風の風に流されて飛来したものと思われます。

ミヤマガラスの確認
2018/1/16
に中央市の田で、30羽ほどの群れで採餌しているのが確認されました。

コクマルガラスの滞在
2018/1/16に中央市で確認しました。10日間ほど38羽程度が田で採餌する様子が観察されました。

⑻ ハヤブサの繁殖
2018/5/24
に身延町の岩棚で、巣立ち前の幼鳥2羽を確認しました。峡南地区での確認はこれが初めてです。

⑼ ジョウビタキの繁殖
2018/5/5
5/15にかけて峡北地区で2つがいと囀る雄1羽を確認しました。1つがいは繁殖、もう1つがいは繁殖の可能性があると判定されました。

カイツブリの繁殖にヘルパーの関与
2018/8/259/20に南アルプス市で、つがい2羽とヘルパー1羽で9羽の雛に給餌する様子が確認されました。

ハマシギの越冬
今冬もハマシギが越冬しました。1980年代から越冬の情報があります。近年はここ13年連続で越冬しています。

コハクチョウの越冬
9
年連続の越冬。2018/12/116(成鳥4、幼鳥2)飛来しました。その後、8羽に増えました。1月末に渡去したものと思われます。

ハシボソガラス、ハシブトガラス(群れでのねぐら)
平和通りケヤキ並木でのカラスのねぐらが、今年も冬季を中心に形成されました。



 皆さまのご協力で、2018年県内での野鳥の生息状況の一端を記録することができました。2019年もよろしくお願いいたします。
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