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2021年 やまなしの野鳥

目次
1.データの状況
 
⑴データ数の推移
 ⑵標準データ
 ⑶メッシュ別・環境別データ数
 ⑷月別データ数

2.データの集計結果
2-1観察種数
 
⑴2018年に観察された種
 ⑵年次推移
 ⑶月別種数
 ⑷いくつかの種の詳細

2-2観察羽数
 
⑴年間羽数
 ⑵月別羽数
 ⑶種別観察羽数・件数

3.レッドデータブック掲載種
4.特記情報
 
⑴アオシギの確認
 ⑵ハマシギの越冬
 ⑶コハクチョウの渡来
 ⑷新平和通りカラスのねぐら
 ⑸
 ⑹

 

表1 留鳥等
表2 夏鳥
表3 冬鳥
表4 旅鳥・迷鳥・種外
表5 観察羽数
表6 観察件数
表7 RDB掲載種
表8 冬鳥(2019~2020シーズン)






























生息状況調査



































































生息状況調査













































































生息状況調査























































生息状況調査







































生息状況調査



 皆様からお寄せいただいた2021年の生息状況調査のデータを集計しましたので報告します。

1.データの状況
データ数の推移


標準データ

<標準データ> ある1回分の調査・観察がラインセンサスや定点観察に準じて行われ、その時確認した種名・羽数等が1回分の調査・観察の結果として記録されているデータ。
<他データ> 希少種など特定の種のみが記録されたデータ、羽数が多いなど特別な観察を選び記録したデータ、羽数の記録がないデータなど標準データ以外のもの。 
多くの場合は「標準データ」のみを対象にして集計・分析を行っています。

<注>データについて
  ある観察で8羽のスズメが畑で採餌しているのを確認した時「スズメ 〇年○月○日 ○市(町・村) 8羽 採餌 畑」のような記録になりますがこれを1データとしています。ふつう1確認=1データですが、一定時間の調査・観察中に例えばスズメが複数回確認された場合1データにまとめて記録される場合もありますので、複数確認=1データの場合もあります。

メッシュ別・環境別データ数

図2 メッシュ別データ数(全データ)

 山梨県を65のメッシュで区切っています。1メッシュは10km×10kmの大きさです。県境のメッシュは面積が小さかったり、山岳地で調査が困難なことから、現実的には図3の実線で囲まれた47メッシュを対象としています。



                      (標準データ)
 どのような環境での生息データなのかを示したのが図3です。1データに複数の環境を含む場合もありますので、項目すべての合計は100%を超えています。

 
これまでと同じで、2021年のデータの示す傾向も、県全体の平均的傾向というより地域的には盆地中心部の傾向、環境別では森林や河川等の傾向を強く反映しているといえます。



月別データ数  <ページトップにもどる>






 

2.データの集計結果  <ページトップにもどる>
2-1観察種数
2021年に観察された種(全データ)
全体 167 割合(%)
留鳥等 79 47.3
夏鳥 36 21.6
冬鳥 41 24.6
旅鳥 10 6.0
迷鳥 1 0.6
図7 種数の年次推移(全データ)


 観察種の詳細について、表1(留鳥等)、表2(夏鳥)、表3(冬鳥)、表4(旅鳥・迷鳥・種外)に示します。冬鳥2021-2022シーズンについては7月に掲載します。すべて全データによる集計です。


月別種数


留鳥:「漂鳥」、「留鳥・漂鳥」も含む
冬鳥:「冬鳥・旅鳥」も含む
 

2-2.観察羽数 <ページトップにもどる>
2021年に観察された羽数(標準データ)

全体

25,157

割合%

留鳥等

17,697羽

70.3%

夏鳥

1,272羽

5.1%

冬鳥

6,026羽

24.0%

旅鳥

46羽

0.2%

迷鳥  0羽  0.0 
種外  116  0.5% 
*種外:種が不明なもの、飼育由来と考えられるものなど





月別羽数
図10 1調査あたりの生息習性別・月別羽数
(標準データ) 2021年

図11 1調査あたりの生息習性別羽数割合(標準データ)
 2021年



種別観察羽数・件数
  表5に種ごとの観察羽数を、表6に種ごとのデータ件数をそれぞれ示します。標準データのみの集計結果です。また、表中の「生息習性」欄の空欄は留鳥です。
 
表5の羽数では例年同様スズメが最も多く、2番目がヒヨドリでした。
 表6の観察件数では、これも例年同様にヒヨドリが最も多く、続いてスズメでした。


3.レッドデータブック掲載種 <ページトップにもどる>
 改訂版「2018 山梨県レッドデータブック」に記載されている鳥類種について、その状況を表7に示しました。


4.特記情報
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⑴ ハクガンの初確認、ヒシクイの確認
1
12日に盆地の水田で、採餌しているハクガン2羽とヒシクイ7羽が観察されました。この9羽の集団は行動を共にしていて、27日まで確認されました。
1
8日ごろから北陸地方で豪雪が続き、その影響で山梨まで南下してきたのかもしれません。ハクガンは県内初の確認、ヒシクイは201710月以来の確認です。
 

⑵ ヒクイナの確認
1
20日、217日に、盆地の河川敷2か所で1羽ずつ確認されました。越冬個体と思われます。2014(2月と9)以来の確認です。
 

⑶ヤマシギの確認
1
16日に盆地周辺部で1羽確認されました。201437日以来の確認です。
 

⑷ ヤドリギツグミ初確認
3
25日から410日までの間、盆地の公園で確認されました。おもにヨーロッパを中心に生息していて日本での記録は少ないようです。
 

⑸ アカガシラサギ初確認
10
5日に盆地の水田で確認されました。1週間ほど滞在していました。
 

⑹ ハマシギの越冬
今冬もハマシギが越冬しました。17羽確認されましたが、ここ数年越冬数が少ない傾向です。1980年代から越冬の情報があります。近年はここ15年連続で越冬しています。

⑺ コハクチョウの渡来
 2021年12月18日に盆地河川で1羽確認されました。2022年2月27日にかけて、1羽から9羽の集団が確認されました。



 皆さまのご協力で、2021年県内での野鳥の生息状況の一端を記録することができました。これからもよろしくお願いいたします。
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