やまなしの野鳥たち 
2013.2   カヤクグリ
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 カヤクグリは、イワヒバリ科の鳥で、日本の準固有種です。(準というのは、国外において南千島で一部繁殖しているからです。)
 北海道、本州、四国の亜高山帯から高山帯の針葉樹林やその上部のハイマツ帯で繁殖し、冬には本州、四国、九州の標高の低い山地あるいは丘陵地や平地にまで下りてきて、単独または数羽からなる小さな群れを作って生活しています。
 甲府盆地では冬に見られる漂鳥ということになります。

 このカヤクグリという名前ですが、冬季にカヤ(ススキなどの総称)などが茂る藪の間をくぐるようにして生活している姿に由来しているようで、漢字では「茅潜」と書き、その名のとおりいつも藪の中を潜行していて、中々姿を見せません。


 全身が14㎝とスズメくらいの大きさで、オスメス同色、全体が赤味がかったこげ茶色に見え、模様や色など特に目立ったところがない地味な色彩の鳥です。虹彩は赤褐色で、嘴が細くてとがっています。

 地鳴きはチリリリという金属的な鈴を振るような声で、さえずる時は、高く突き出た枝に止まり、チュルリ チュルリ チリチリチリチリなどと聞こえる美しい早口の声で鳴きます。

 食性は雑食で、樹上でも地上でも採食を行い、夏季は主として昆虫やクモ類を、冬季は種子などを主に食べています。

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