やまなしの野鳥たち 
2013.9  タシギ
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 タシギは、北海道では春と秋の渡りの途中立ち寄る旅鳥で、本州中部以南では越冬のため飛来する冬鳥です。山梨でも越冬をしています。
 内陸の湿地を好み、水田や河川、池沼畔などに生息していて、シギの仲間ですが海岸の砂浜や干潟にいることはありません。

 主に単独で生活していますが、10羽ほどの小規模な群れを形成することもあります。

 全長は27㎝ほど。真っ直ぐな長いくちばしをもち、尾が短く、頭、胸、背面には、褐色に黒と白が混ざったような細かい模様があり、腹部は白く、オスメス同色です。

 枯草や稲の切り株のそばにうずくまっていると、体の模様が保護色となって大変見つけづらい鳥です。


 タシギの仲間には、ハリオシギ、チュウジシギ、オオジシギ、アオシギと、姿形や模様などがよく似た種類がいて、野外での識別が難しいですが、棲んでいる場所が違うことや、タシギは飛んだ時に次列風切羽の先が白いところが決め手になります。なお、タシギ以外の種類は大変珍しいので、お目にかかることはめったにありません。

 ジェッ、ジェッと鋭くしゃがれた声で鳴きながら足元から飛び立って、ジクザグに低空を飛んだあと、急に空高く舞い上がって飛び去って見失うことがよくあります。

 食性は、動物食の強い雑食で、くちばしを泥の中に深く突っ込んだまま、せわしなく上下させて餌を探り、ミミズや節足動物、甲殻類、昆虫類、種子などを食べます。
 主に、夜間に採餌をしますが、安全な場所では昼間も行動します。

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