やまなしの野鳥たち 
2017.08 コルリ
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 コルリは、夏鳥として、繁殖のために北海道、本州中部以北、四国の一部に飛来し、冬期には中国南部や東南アジアなどへ渡って越冬します。

 低山から亜高山帯にかけてのササなど下草が生い茂った落葉広葉樹林や針広混交林で繁殖します。

 渡りの時期には、市街地や平地の薮で見られることもあり、武田の杜でもまれにさえずりを聞くことがあります。

 全長は14㎝で、オスは体や翼、尾羽の上面がいずれも暗青色で、胸や腹などの下面は白色をしていて、眼先から胸部体側面にかけて黒い筋模様が入ります。メスの上面は青味がかった褐色、下面は薄い褐色をしています。

 オスのダークブルーとホワイトのツートンカラーの美しい容姿から、杜の宝石とも呼ばれ、多くのバードウォッチャーに人気があります。

 さえずりは、チッチッチッ・・と小さな前奏に続いて、大きな声でピールリピールリピールリとか、チーチョベチーチョベチーチョベなどと続け、数種類のメロディアスな替え歌を繰り返します。

 コルリと同じくツグミの仲間であるコマドリは、体の色は違いますが、さえずりや生態が良く似ています。コルリが比較的標高の低いところ、コマドリが高いところといったように生息地が分かれますが、実際にはかなり重なるところもあり、さえずりによる識別には注意が必要です。

 一方、色も名前も似ているオオルリは、ヒタキの仲間であり、コルリが暗い林の地上近くで生活し樹上で見ることは少ないのに比べ、木のてっぺんでさえずるのでよく目立ちます。

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