やまなしの野鳥たち 
2017.09 サメビタキ
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 サメビタキは、夏鳥として本州中部以北の亜高山帯や北海道の針葉樹林帯で繁殖し、冬季は東南アジアに渡って越冬します。本州西部以南では渡りの途中に立ち寄るので旅鳥ということになります。渡りの時期は市街地の公園などにも姿を見せ、武田の杜でも春先や秋に渡りの途中とみられる姿が確認されることがあります。

 全長13~14㎝、羽色はオスメス同色で、上面が暗灰褐色、胸から脇は灰褐色で、やや不鮮明な暗褐色の縦斑があり、下面は白っぽい灰色をしています。眼先はやや淡い色で、細い明瞭な白いアイリングがあり、嘴は短めで黒く下嘴の基部は橙黄色か全体に黒いです。


 ヒタキの仲間で姿のよく似ているエゾビタキとコサメビタキとの識別は難しく要注意です。エゾビタキは、胸にはっきりとした縦斑があり上面が暗い灰色で、コサメビタキは、胸に縦斑はなく下面は少し灰色がかっているかほとんど真っ白です。その他の特徴として、アイリングはサメビタキが一番はっきりしていて、エゾビタキ、コサメビタキの順に曖昧になり、眼先の淡い色は,コサメビタキが一番白っぽく、エゾビタキ、サメビタキの順に目立たなくなります。

  地鳴きはツィー、ジッジッなどと聞こえ、囀りはチュリチュリ、チチチチなどと複雑に鳴きますが、声は小さくあまり目立ちません。

 食性は主に動物食で昆虫類などを食べますが、他のヒタキ類と同様、枝から空中に飛び出して飛んでいる昆虫などを捕って採食するフライングキャッチをします。秋の渡りの時には、ミズキなどの実も食べたりします。

 群れは作らず単独またはペアで生活をしています。

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