やまなしの野鳥たち 
2018.08 コヨシキリ
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 コヨシキリは、夏鳥として本州中部以北の草原や高原、低地の乾燥したヨシ原などに生息し、九州では阿蘇山でも繁殖しています。冬季は中国南部や東南アジアなどに渡って越冬します。

 ヨシキリと名がつくとおりヨシ原で見られることが多く、同じくヨシキリと名がつくオオヨシキリとは生息地が被っていますが、オオヨシキリに比べて分布が局地的で、どちらかというとヨシ原より乾いた草原に多く、繁殖の時期もやや遅いことですみ分けをしているようです。


 県内では、富士北麓や八ヶ岳南麓など標高の高い草原で見られ、梨ヶ原(北富士演習場)では、繁殖期に広大な草原のいたるところでさえずっているのが観察できます。


 声が非常に大きいため、居さえすればさえずりを頼りに見つけるのは比較的簡単です。

 お気に入りのソングポストでさえずることが多く、草原からぽつんと飛び出た枝やヨシの上に直立した姿勢で止まり、ピピピッチリリリリ、ケシケシケシ・・・などとチリリリ音の混じった細く高い早口な声で長く鳴き続けます。夜もさえずります。
 地鳴きはジュジュッとかギュギュッなどと濁った小声で鳴きます。


 全長が13.5㎝で、オオヨシキリの18.5㎝に比べてだいぶ小さいです。背面は淡褐色、腹面は白い羽毛で覆われ、眼の上にある眉斑は白く明瞭で、眉班の上部に黒い筋模様が入ります。のどは白く、脇は淡く褐色がかっています。

 食性は動物食で、草の上等を伝いながら、昆虫類、節足動物などを捕食します。

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