やまなしの野鳥たち 
2017.03 ゴジュウカラ
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 ゴジュウカラは、寒帯や山岳地帯を除くユーラシア大陸に広く分布している鳥です。日本では留鳥として北海道から九州にかけて、平地から山地のよく繁った落葉広葉樹林に生息していますが、高い場所で繁殖した個体は、冬になると低い場所に移動します。
 県内でも多くの場所に生息しますが、標高千mくらいの落葉広葉樹林に多いようです。

 繁殖期には番いで縄張りを持ち、非繁殖期はカラ類やエナガ、コゲラなどと混群を形成することがあります。

 全長13.5㎝とスズメよりも一回り小柄です。オスメス同色で、体の上面は灰色がかった青色で、胸から下面は白く、側面やしっぽの付け根は淡い橙色を帯びています。ずんぐりむっくりの胴体に短い尾で、くちばしから眼を通り側頭部へ続く黒い過眼線があり、識別はわかりやすいです。

 この鳥の大きな特徴は、足の力が非常に強いので、木の幹に垂直に止まり頭部を下に幹を回りながら素早く動き回ることができることです。軽業師のように幹を回るその行動から、別名「木めぐり」とも呼ばれています。






 食性は雑食性で、昆虫類、節足動物、果実、種子などを食べます。活発に動きながら、樹皮の隙間にいる獲物を探し、それらを幹や枝の割れ目に貯食する知恵まで持っています。

 鳴き声も特徴的で、フィフィフィあるいはゆっくりフィーフィーフィーという長めの声でさえずり、地鳴きはチョッチョッあるいは、トゥフィッ、トゥフィッ、トゥフィッと小刻みに連続して鳴くこともあります。

 木の幹にあいた穴で繁殖しますが、自分では掘れないので、樹洞やキツツキの古巣に樹皮を敷いて自分の巣とします。この際、巣穴の入り口や内壁、隙間に泥を塗って、自分の体に合わせて入り口を狭めて使う器用さも発揮します。

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