やまなしの野鳥たち 
2013.8  カイツブリ
やまなしの野鳥たちトップ もどる つぎへ


 カイツブリは、本州中部以南では留鳥として周年生息していますが、北日本では冬に暖地に移動することから夏鳥ということになります。山梨県では、留鳥として県内の河川や湖沼のほか、ダムや大きいため池などに生息しています。

 全長約26㎝で、日本のカイツブリの仲間5種の中では最も小型です。
 体は全体に丸っこく、尾が非常に短く外観では見えません。オスメス同色で、夏羽は暗褐色で濃く、頬から首の側面が赤褐色です。くちばしの根元に黄白色の部分があり、黄色い目とともによく目立ちます。冬羽は夏羽に比べ淡色になります。

  ケレケレケレッ、ピッピリリなどと、けたたましい声で鳴き、繁殖期にはオスメスで鳴き交わします。
 潜水の名手で、主に魚類、甲殻類、水生昆虫、貝類などの動物質の餌をとるほか、ヒシの実のような植物質の餌も食べます。
 1回に10~30秒ほど潜水して、秒速2mほどで泳ぐとされています。
 足が体の後部の尻のあたりから生えていて、歩くには非常にバランスが悪いですが、足の指にひれ状の弁がついていて、水に潜るとこれを櫂(かい)のように使って水を掻いて、水中を自在に移動できるのです。

 ヨシなどの植物や杭を支えにして、水草を積み重ねて水面に浮き巣を作り、夏の始めには、綿毛のようなかわいいヒナを連れて泳いでいます。
 名前のカイツブリは、足を櫂のように使って潜る、小さく丸く、またかわいらしい水鳥というような意味と思われます。

やまなしの野鳥たちトップ もどる つぎへ 
inserted by FC2 system