やまなしの野鳥たち 
2017.06 ジュウイチ
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 ジュウイチはカッコウの仲間で、夏鳥として九州以北の山地の広葉樹林に渡来します。日本産のカッコウ類の中では一番標高の高いところまで生息します。

 カッコウの仲間なので、他の鳥の巣に卵を産みつけて育ててもらう託卵の習性があり、主にコルリ、コマドリ、オオルリ、ルリビタキなどを託卵の相手とします。

 託卵相手の巣から卵を1個くわえとり、淡青色の卵を1個産卵しますが、仮親の卵より先に孵化して、2~3日以内に他の卵や雛を背中で押し上げて巣から放り出し、1羽だけで育てられます。

 全長は32㎝ほどでオスメスほぼ同色です。頭部から上面は光沢のある灰黒色で、後頸に白斑があります。尾は灰褐色で黒の横斑が数本あります。喉から下は白く胸から腹は淡い橙色です。幼鳥は頭部から上面が褐色で、白い下面に黒褐色の縦斑があります。

 見つけることが困難な鳥で、その姿を見かけることは中々ありません。

 主に昆虫類を食べ、樹上で捕食するほか、地上に降りて捕らえることもします。

 鳴き声は、ジュウイチー ジュウイチーと繰り返しながら、次第にテンポが早くなって、最後はジュビビビビで終わります。

 この鳴き声がそのまま和名になっています。夜にも鳴き、また飛びながらよく鳴きます。渡りの時期には市街地の上空で鳴くのを聞くこともあります。

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