やまなしの野鳥たち 
2020.05 キアシシギ
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キアシシギは、シベリア北東部やカムチャツカ半島などで繁殖し、冬季は東南アジアやオーストラリアなどに渡って越冬をするシギの仲間です。

 日本には旅鳥として渡りの途中に立ち寄り、春は4月から5月、秋は7月下旬から10月頃まで全国で普通に観察されます。

 海辺や干潟、河口などの海水域や汽水域で多く見られ、内陸部の水田や水のある休耕田などでも見ることができます。全国の干潟では最も普通に見られるシギですが、県内では観察できる機会はあまり多くありません。

 その名前の由来は、読んで字のごとく足が黄色いからですが、その足は体長の割りに短めで、姿を見たときにアンバランスなイメージが湧きます。しかしこの胴長短足のシルエットに見慣れると識別し易いシギです。

 全長は約25㎝でオスメス同色、成鳥の夏羽では体の上面が灰褐色、眉斑や頬、体下面は白色です。顔から頸にかけては灰褐色の縦斑が、また脇から胸にかけては波状の横斑があります。冬羽では体の下面が淡い灰褐色になり、体の下面の斑は不鮮明になります。嘴は黒く真っ直ぐで、基部が灰色がかった黄色をしています。

 群れで行動することが多く、内陸の河川においても数羽単位でいることが普通です。
 キアシシギは良く鳴き、地上ではピュイピュイと澄んだ声で、また飛びながらピュイーピュイーと明朗な声で鳴きます。

 カニや小魚、水生昆虫などを餌とする動物食性で、じっと立ち止まって餌を探すのではなく、常に泥の上や水の中を歩き回ってアクティブに採餌します。
 また、休息する時は石の上など少し高いところに上がることが多いので、見つけ易いです。

キアシシギ画像1 キアシシギ画像2

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